ガン細胞に目印をつけて早期発見をするPET検査
こんにちは。
横浜サトウクリニック
院長の佐藤忍です。
苦痛を伴わずに、身体の深部にあるガンを早期発見できる可能性が高いのがPET検査です。
PETとは、ポジトロン・エミッション・トモグラフィー(Positron Emission Tomography)の略で、日本語でいうと「陽電子放射断層撮影」という意味です。
この検査をひとことで言うと、特殊な検査薬を注射することによって、ガン細胞に目印をつけるというものです。
細胞が分裂するとき、エネルギー源としてブドウ糖を使います。
同様に、ガン細胞も分裂するときにブドウ糖を使うわけですが、ガン細胞の場合はブドウ糖の使用量が正常な細胞に比べて3~8倍も多いという特徴があります。
検査では、ブドウ糖に放射性物質をつけた特殊な検査薬を注射し、1時間くらいすると、ガン細胞があればそこに放射性物質が集まることになります。
そして、PETカメラで撮影すると、放射性物質が集まっているところは光ったり黒く写っ たりするので、ガンが発見できるというわけです。
もちろん、このPET検査も完璧というわけではなく、まだ小さすぎるガンや分裂スピード の遅い、おとなしいガンについては、発見しにくいのも事実です。
しかし、レントゲン検査などに比べると、初期のガンを発見できる確率はかなり高くなり ますので、気になる方は受けてみるといいでしょう。
ちなみに、PET検査の費用はおおよそ10万円ほどかかります。
このように、近年はガンの検査も多様化し、その精度も上がってきています。
市の集団検診では発見できない早期のガンも、これらの検査を組み合わせれば、発見することは可能なのです。
以前にもお伝えしましたが、毎年市のガン検診を受けていればそれで安心、というわけで
はありません。
本気でガンの早期発見をしたいのであれば、個人の責任において適切な検査を受けることをおすすめします。