早期発見でも手術がベストな治療法とは限らない?
こんにちは。横浜サトウクリニックの院長の佐藤忍です。
現在、病院で行われているガンの治療法は、大きく分けて
「手術」「放射線」「抗ガン剤」 の3つです。
今回のお話は、そのうちの一つ「手術」による治療についてです。
「手術」による治療とは、ガンのかたまりを切り取ることによってガンを治そうというものです。
これが効果的なのは、ガンがまだそれほど大きくなく、1つの臓器内に限局しているものに限られますが、手術を受けてその後何十年も元気でいる人もたくさんいます。
なので、手術できる状態であれば、手術で切り取るのがベストの選択といえるでしょう。
ただし、手術をすることによって、その後のQOL(クオリティー・オブライフ=生活の質)が下がってしまうケースもあります。
たとえば、のどや舌などにできたガンの場合がそれにあたります。
そのような場所にできたガンを手術で切り取ってしまうと、形が変わってしまい、うまくお話ができなくなるなどの障害が残ることがあります。
また、臓器によっては何力所も切ってつなぎ合わせなければならないようなケースもあり、その結果、身体に感じる症状や機能面でこれまでよりも不自由を感じる、つまりQOLが低下してしまう場合もあります。
したがって、早く発見できたからといって、必ずしも手術がベストな選択肢とはいえない場合もある、ということを知っておいてください。