温熱療法の実用化
1984年に高周波の電磁波を利用することで腫瘍局所を加温する「サーモトロンRF8」が登場したことによって、「ガン組織は熱に弱い」という性質を利用して腫瘍を縮小させようとする温熱療法(ハイパーサーミア)が可能になりました。
加温の原理を以下に記します。
病巣部を中心に身体を挟んだ電極板から放出される電磁波(ラジオ波)が生体分子に1秒間に800万回の振動(8メガヘルツ)を起こさせます。
そして、その摩擦運動によって発熱が起こることで局所深部の加温が可能になるのです。
温熱療法の治療時間は、一般的に45分間です。
これより短すぎると効果が出にくく、長すぎると患者さんの身体に負担がかかってしまいます。
身体がポカポカする感じで汗をたくさんかきますが、副作用もなく身体に優しい治療法です。